今回は先日行われたFOMCとGAFAMの決算について記載していきます。
この記事に書いてあること
- 5月FOMC:0.5%の利上げ 6月から475億ドルのQT開始
- GAFAM決算:マイクロソフト以外は微妙な結果に
5月FOMC
5月4日、5日に開催された5月FOMCにて下記内容の金融政策が発表されました
0.5%の利上げを実施
5月のFOMCでは市場予想通り0.5%の利上げの実施となりました。
これにより政策金利は0.75%~1%となります。
6月には0.75%の利上げ予想が市場でみられていましたが、パウエル議長は0.75%の利上げについては議論しなかったと0.75%の利上げは否定しています。
また、6月,7月とも0.5%の利上げを行う事についても言及しました。
パウエル議長の発言通り6月7月に0.5%の利上げを行えば7月FOMC後の政策金利は1.75%~2%となります。
6月からQT(量的引締め)開始
0.5%の利上げと同時に6月からのQT(量的引締め)開始を明言しました
- 6月~8月 国債300億ドル MBS債175億ドル 合計475億ドル
- 9月~ 国債600億ドル MBS債350億ドル 合計950億ドル
満期を迎えた債券を再投資しない自然減によりQTを行っていく予定。
2017年からのQTは最大500億ドルのペースで実施されたため、前回の2倍のペースで実施される事となります。
仮に9月以降950億ドルを最大の縮小ペースとした場合コロナ前の水準までFRBのバランスシートを戻そうとすると25年10月末辺りまで縮小を継続する必要があります。
FRBのバランスシートは歴史的に見ても増加の一途をたどってきたので、今回もコロナ前から比べて半分の約6.5兆ドル程度となる24年末までの実施が一つの目標となるのではないかと考えています。
GAFAMの決算
アメリカビックテック5社「GAFAM」の決算が出そろいました。
結果から言うとマイクロソフトのみが好決算でそれ以外の4社は予想に達しない、見通しが悪い等あまり良くない結果となりました。
アルファベット(GOOGL)
売上、EPS共に予想を下回る結果となりました。
アップルの端末情報追跡制限によりyoutubeの広告売上高が68.7億ドルと予想の74億ドルを下回りました。
また売上の一番大きな部分を占める広告事業は経済停滞により業界全体に重しがかかっている状況ともなっています。
しかし、クラウドは44%増の売上を上げており、営業損失は前期比-4,300万ドルの9.31億ドルと損失幅を縮小しています。
アマゾン(AMZN)
売上、EPS共に予想を下回る結果となりました。
また、売上高ガイダンスは
・予想:1,250.9億ドル → 1,160億ドル~1,210億ドル
と予想を下回る発表となりました。
配達の燃料代高騰及び人件費の高騰、オミクロン株蔓延による生産性の低下等の理由により営業利益は前年同期比-59%となっています。
また、アマゾンが22%保有している新興EV自動車メーカーリビアン(RIVN)の株価評価損を76億ドル計上しています。
メタ(FB)
EPSは予想を上回りましたが、売上高は未達となりました。
売上高ガイダンスは
・予想:306.9億ドル → 280億ドル~300億ドル
と予想を下回る発表となりました。
しかし、デイリーアクティブユーザー数は前年同期比で+4%と増加しました。
アップル(AAPL)
売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期の21年1月~3月期は+66%を記録しており、今回もプラスが難しいと考えられていたiphoneの売上は+5%と好調を維持しました。
また、mac+15%,apple watch+12%とiphone以外の売上も好調でした。
しかし、ウクライナ侵攻によるロシアでの販売停止、中国ロックダウンによる売上減少の影響は22年4月~6月期に反映されると発表しており、先行きの不透明さも明らかとなりました。
マイクロソフト(MSFT)
売上高、EPS共に予想を上回りました。
中でもクラウドサービスの「アジュール」は売上高は+46%を記録しています。
このクラウドサービスの粗利率は7割を超えています。
今回は5月FOMCとGAFAMの決算について記載していきました。
また、次回もよろしくお願いします。
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