今回は2月相場は金利上昇に伴い株価下落となった事もあり、金利と株価の関係性についてあらためて記載していきます。
この記事に書いてある事
- 2月は金利が上昇に伴い株価が下落した可能性が高い
- 金利が与える影響は資本コスト(お金を借りるコスト)と投資の機会費用(ポートフォリオに組み入れる株式の割合変化)がある
2月の振り返り
2月は株価下落、金利上昇の月となった
S&P500株価
S&P500は2月は4,070で始まるも、3,970で終了し4,000を割り込む形となりました。
(3月に入り3月3日終値は4,045と4,000代を奪還しております。)
1月に6.18%上昇したことの反動や雇用統計やCPI,PCE等の経済統計が強くでた事により、FRBの利上げ継続が意識された結果、株価が下落したものと思われます。
アメリカ10年債金利
アメリカ10年債利回りは3.512%で始まり、11.73%高い3.924%で終了しました。
上記でも記載しました通り、米経済指標の好調を受け、市場が予想する政策金利のターミナルレートが月初は4.75%~5.00%でした。しかし、現在では5.50%~5.75%迄上昇しました。
こうした結果を受け債券利回りは全ての年限において大きく上昇しました。
S&P500の決算は冴えず、金利が重しに
上記のように2月は金利が上昇し、株価は下落となりました。
S&P500指数採用企業の約80%以上が第4半期決算を発表を終了しました。
S&P500の全体EPSはコンセンサス予想を1.3%下回る結果となり、S&P500の四半期EPS成長率は対前年比で-3.3%と業績内容は冴えない結果となりました。
こうした業績内容が冴えない中で金利が上昇し、株価の下落につながったと言えます。
金利と株価の関係
では、なぜ金利の上昇が株価の下落につながるのでしょうか。
以下からは金利と株価の関係について簡単に記載していきます。
金利とは
金利とはお金を借りるコストであり、FRBや日銀等の中央銀行によって設定されます。
これらの金利は、消費者や企業のクレジットコストに影響を与え、全体的な経済に影響を与えます。金利が低くなると、お金を借りるコストが安くなり、支出や投資を促進することができます。一方、金利が高くなると、お金を借りるコストが高くなり、経済成長が遅くなる可能性があります。
株価とは
株価は、投資家によって知覚される企業の価値を反映しています。収益報告書、市場トレンド、全体的な経済状況など、さまざまな要因に影響を受けます。経済が好調であれば、ビジネスは収益が上がり、投資家は株を買う傾向にあり、株価を押し上げる可能性があります。
金利が株価に与える影響
資本コスト
金利が低くなると、お金を借りるコストが安くなり、支出や投資を促進することができます。
これにより、企業の収益が増加し株価が上昇する事があります。
一方で金利が高くなるとお金を借りるコストが高くなり、支出や投資が鈍化する傾向があります。そのため、企業の収益が鈍化するなど経済成長が遅くなる可能性が発生し、株価が下落する事があります。
機械費用
金利は投資リターンの基準として使用される事が多いです。
金利が低い場合、債券などの低リスク資産を保有していても得られる収益が少ないため、投資家はリスクを負って株に投資を行うため、株価が上昇することがあります。
一方で金利が高い場合、債券など低リスク資産でまずまずの収益を得ることができるため、投資家は債券よりリスクが高いとされる株式等を購入することが少なくなり株価が下落することがあります。
この他にも様々な影響があるとされていますが、基本的かつ代表的なものは上記2種類であると認識しています。
これが一般的に金利が上昇すると株価が下がる原因と言われる理由です。
今回は金利と株価の関係について記載しました。
また、次回もよろしくお願いします。
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